これからお話しする夢も、
夢による医療リーディングの一例と私は考えています。
洗腸を夢が勧めるなんて、
にわかには信じられない。
多くの方々はそう思われるでしょう。
しかし夢は摩訶不思議の擬装工作を駆使して、
最も安全で肉体上も精神衛生上も効力ある洗腸を勧めてきます。
今回はこれが洗腸を勧めている夢だと分かる受け取り方、
擬装工作解除法をお話ししましょう。
夢本体:
【小学校の担任の先生がたくさんの生徒を連れて、
下水の清掃(どぶさらい)をしている。
この先生がこわれたゴルフボールをばらまいて、
消毒液を掛ける。
そうしてから子供たちがボールを拾うと、
どぶがきれいになる。
わたしもボールを出す。
あとは収集車が持っていく(ボールを)】
「下水の掃除」がこの夢の主題です。
夢では家や建物を人体となぞらえと、
身体の状態を正確に捉えることができます。
最も分かり易いのは、
教会堂や礼拝堂でしょうか。
サン・ピエトロ大聖堂のように頭の上に十字を乗せ、
胡坐をかいて座ったときの人体に重ねて、
内分泌腺とその支配下にある内臓を考えます。
この夢に戻ると、
「下水」は身体の外のように思えますが、
身体を敷地全体とすれば、
汚水を流すところ(どぶ)は、
大腸のなかの肛門に近いS字状結腸あたりでしょうか。
(注:医療リーディングと云いながらここでは、
この夢主さんの医学的診断を知っている訳ではないので、
あくまで夢を紐解いていけばと云うだけのことです。
夢の専門家がその範囲で想像しているとだけご承知置き下さい)
つまり、夢は大腸の掃除を主題にしていると考えたのです。
そこで更に夢を仔細に検討すると、
夢は具体的な掃除の方法を提案しています。
まず、「壊れたゴルフボールを(下水に)ばらまいて、
次に消毒液を掛ける」というのです。
この「ゴルフボールをばらまく」というのと、
「消毒薬を掛ける」という2工程は、
ケイシー流腸内洗浄で使う洗浄液にとても良く似ています。
ケイシー流洗腸の方法では、
はじめに塩と重層を微温湯で溶かした水溶液を使います。
便の搔き出しを塩と重層を入れた微温湯でやっている訳です。
次にリンス液として、
微温湯に少量の口内洗浄液を溶かした溶液を使います。
最初の壊れたゴルフボールが物理的な洗浄の役割を果たし、
次の消毒液で口内洗浄液の役目を担わしていると思われます。
市販の口内洗浄液は殺菌作用がありますから消毒薬とも云えます。
こんな風に夢はそのものズバリで表さないで、
象徴を使いながら、
真実のはたらきを知らせています。
効能をしっかり伝えるために、
洗浄工程と、消毒保護のための工程を、
ゴルフボールと消毒液で表しています。
先にお話ししたように、
この方の健康状態は存じませんが、
夢から洗腸を勧められているのですから、
便秘かも知れません。
あるいは便秘ではないけれど、
排便に違和感があるかもしれません。
或いは食事内容に原因があるかもしれません。
それでこの夢主さん、何らか排せつに問題があり、
それを取り除けば、
いまのところ大事には至らないというのが夢の指摘です。
どういうことかと云えば、
夢が注意喚起をしている間は、
大事に至らず解決方法はあると云う夢の約束事だからです。
ここで話を、
誰にとっても洗腸は必要だという話をしましょう。
いままでに洗腸を促している夢は数限りなくありました。
多くの場合それを夢主さんに伝えても一蹴されます。
その気持ちも分からないことはないので、
後はご本人の決断を促すことにし、
深追いすることはありませんが、
ここでは、その理由をお話ししましょう。
便は、水分、古い腸内細胞、大腸菌などの腸内細菌、
胆汁などの体内分泌液、
そして消化できなかった食物繊維に加えて、
体内に蓄積していた毒素から成り立っています。
どんなに健康な人でも、
現代の食餌では大量の毒素を取り入えれていることになります。
それら添加物に農薬が、
便とともに排出できているとは考えられず、
こうした毒素は体内に蓄積される時間にも影響を受けるでしょう。
この毒素や多すぎる炭水化物に砂糖の摂取が、
大腸に大量の粘液をつくり出します。
丁度、風邪をひいたり、花粉症にかかったときに、
鼻や喉に付着した病原菌や花粉を殺菌し洗い流すために、
大量の鼻水を放出するのと同じく、
大腸もそれらの毒素を流すために粘液を出して、
それらを体外に出そうとするのです。
つまり粘り気のある大便が出ている間は、
粘液が出ている訳で、
その粘液を洗腸で取り除かない限り、
腸はその役目を速やかに行えないことになります。
丁度、鼻水をかんで鼻の通りを良くするのと同じことです。
そこで夢は多く洗腸を薦めざるを得ないのだと思います。
ではこの夢主さんの心理的精神的状況を、
夢から推察できる範囲で見ていきましょう。
この方は、
これまで心の拠り所にしてきた信念を、
手放さざるを得ないところに来ています。
それが洗腸のすすめの心理的現状です。
誰でもそうですが、
信念を掲げることで自分のなかからやる気を出し、
頑張る自分に自信が持てていました。
それが、ここに来ていままで起こったことのないきしみが生じています。
これで良いのだろうか、
何か違うのではないか、
もしかして、これまでの信念ではこの状況を切り抜けないのではないか、
などなど考え込む場面が多くなっています。
これまではこの信念を実行して実りを得てきた実績があるだけ、
これまでの信念への信頼は強固なものがあります。
これが葛藤を生み、
信念を手放せずに心の中は便秘状態という訳です。
心が成長してくると、
それまでのモットーは崩さらざるを得ないのですが、
ご本人に取っては、
これまでの考えが通用しないということはとても信じられず、
なんとか妥協案を考えたいと長く苦しみます。
逆に云うと、心の浄化が進まず、
そのツケが身体に表れているのです。
変えないといけないと分かっていても変えられないので、
身体の方でその葛藤を一時預かりをした形です。
こういうときこそ洗腸をしたらどうでしょう。
心の癖や信念を変えるのはやっかいですが、
身体の中の洗浄は行為なので、
それよりは実行し易いです。
洗腸が上手く行けば、
身体が軽くなり、
心の葛藤をしばし手放しているかもしれません。
しがみついていたこれまでの心情が解けて、
気付きが訪れ、
拠り所だった信念を手放せるかもしれません。
それほど洗腸は精神状態に効力を発揮します。
粘液がすっかり取り除かれた後の身体はとても爽快です。
その爽快さが精神状態を変えてくれるでしょう。
ではもう一度夢に戻って、
【小学校の担任の先生がたくさんの生徒を連れて、
下水の清掃(どぶさらい)をしている。】
という部分を考えてみましょう。
ほんとうのところは、
夢主本人でなければ分からないことですが、
夢の専門家が想像できることは、
この小学生の頃本人は元気で、
大人の云うことも素直に受け取れたのかもしれません。
友だちにも恵まれ、
ある種の高揚感に包まれ、
毎日が楽しかったでしょう。
そんなことを思い出しながら、
変化に前向きな気持ちが持てるようにと、
夢が後押ししているように思います。