[ 天の鳥船庵だより ブログアーカイブ・2015年1月〜2023年2月 ]

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2017年05月22日

夢で知る母が娘に与える影響

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先日のクラスは、
3歳から8歳までの娘を持つ母親だけが受講生でした。
これはとても珍しいことで、
その上議論になった夢は、
母と娘の間で何が起きているか。
あるいは何が行われているかを知らせるものでした。

これについてプライバシーもあり、
あまり具体的な話はできません。
しかし特に母親は子供の心に何が起きているか、
正確に知りたいでしょう。
トラウマという言葉は市民権を獲得して早何年というほど、
誰もが知り得る言葉になっていますが、
自分のトラウマについては自覚があっても、
子供のトラウマがどのように生じるものか、
また自分が親としてそのタネを蒔くとなったら、
心のうちも波立ちます。
それを真正面に受けて立ったとき、
家族の絆はしっかりしたものになるはずです。
もしそれが夢で分かればその後お互いへの理解が増して、
つまらぬ心配をしなくて済みます。
私たちは互いを理解し合うことで、
どんなに豊かな家族関係を作れるだろうかと、
そんな感動を覚えたので、
先日のことを記事にしたいと思ったのです。
話合われた夢では、
日頃母親が娘にとっている態度が、
どのように娘に受け取られているかが如実でした。
それは母親の夢だけでなく、
娘の夢にも表れていました。

まだ幼児と言えるこんな早い段階で、
親の影響を夢から知らされるのは、
人類の遺産ではないでしょうか。

どのお母さんも忙しい毎日を送っているので、
夢の勉強に月一丸一日を割くのはさぞや大変と思われます。
そこを押して勉強に通われるのですから、
親子お互い真に理解し合いたいという願望でおいでと思います。
それが見事に叶えられるのでした。

夢で見た場面を言葉にしてしまうと、
夢のニュアンスも含め全部をお伝えできませんが、
ほんの触りでもお伝えできたらと思います。

一つは夢に出てきた場面に似た状況が家の中で起きたのだそうです。
夢では見知らぬ子供が怪我をしていて、
自分とその子の間に男性がいるので、
その子のことは男性に任せて、
自分はその子の親を探そうとするのだそうです。

現実に起きたことは、
家事をしている自分の耳に、
幼稚園生の娘のかすかな泣き声が家の中のどこからか聞こえてきたのだそうです。
娘は姉と一緒で夫がそばにいるはずだからとおもいながら、
夢の場面に似ているなあと思ったそうです。

母親が夢で男性に怪我をしている子供の世話を任せたように、
実際の場面では、
大丈夫あの子は父親と姉のそばにいるのだからと思った、
その自分に重ね合わせることができました。
でも、ここで家事の手を止め、
理性(男性性)ではなく、
情動を持って母親としてその子の名を呼ぶ母であったら、
その子は母親をもっと身近に感じることができ、
親近感をより一層感じることができたのではないかというのが、
夢のメッセージではないでしょうか。
とても高度なメッセージの取り方だとは思いますが。

父親と母親が喧嘩をしていて、
父は母に暴力を振るうので、
小さな娘の夢主は果敢に父親に戦いを挑んでいくという勇ましい夢があります。

珍しい夢ではありますが、
反面どこにでもありそうな夢でもあります。
こういう夢を見る人は長じて人に対して好戦的です。
戦いを挑めば勝ち目があると踏むでしょう。
だから目に見えるところでは成果が出るはずです。
でも、心の成長を望むなら、
この夢に戻って、
両親の喧嘩の間に入るのではなく、
子供の気持ちそのままに泣き叫んだらどうでしょう。
親の喧嘩は怖いし悲しいものですから、
そのまま泣き叫んで怖い怖いと自分に言い聞かせるわけです。
そんなことをしたら両親はびっくりしてケンカどころではなくなるでしょう。
夢の中でも実際でもこの方法は効力があるはずです。
これもまた高度な夢の味わい方かもしれません。

この後まだまだこうした心のひだを教えてくれる夢が続きましたが、
またいつかお話しできればと思います。


posted by 天の鳥船庵 at 20:07 | Comment(0) | 夢の活用法

2017年05月01日

4月29日名古屋のN&K研究所で夢のワークショップを

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10年は昔、ケイシーセンターの機関紙「ワンネス」で、
夢解釈の例題として使わせていただいた夢主さんのその後を、
知ることができました。

4月29日名古屋のN&K研究所で夢のワークショップを開いていただきました。
会場は東山公園の全貌を眺めることのできる高台にあり、
緑豊かな景色が眼下に広がる気持ちの良いお宅です。

到着するとすぐに、
初めてお目にかかる受講生が、
ワンネスの記事のコピーを見せてくださって、
「この例題は夫の夢です」とのこと。
その記事を読んで彼は、
女性への構えをとって、
のちにわたしの目の前に立つ女性と出会い、
結婚したとのこと。

彼本人とはお目にかかっていませんが、
結婚相手の彼女がこの朗報を携え、
講座を受講してくれたのでした。

今回は、ほとんど講義なしの、
自分で自分の夢からメッセージを取るワークをしました。
最初に解決したいことを書き出し、
夢とシンボルの描画ののち夢の話の分かち合い。
そして夢の感情を感じ、
それを元に短歌や詩にして、
感情の整理をするとともに、
自分が考えるメッセージの発表をしました。

初めて夢のワークショップに出席された方々が多かったのですが、
普段他人に言えない心の機微を吐露される方が多く、
夢の治癒力の確かさを覚えました。
たった一つの夢に現れた性向が病理に繋がっていくことを知ったのです。
みんなの前で話すこともまた治癒の力を呼びます。

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posted by 天の鳥船庵 at 17:37 | Comment(0) | 夢の活用法