[ 天の鳥船庵だより ブログアーカイブ・2015年1月〜2023年2月 ]

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2018年11月12日

僅か一年半で強く自分を育て上げた人の夢


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(坂内和則画)

来年1月13日(日)原宿で初夢1dayワークショップを開きます。
東京から遠くにお住いの方々においでいただけるようにと日程を組みました。
自分の夢の解き方考え方を実地で積み上げていく実践講座です。
万障繰り合わせてご参加ください。
夢は人生の宝と体験されるでしょう。
次回12月8日と1月12日(土)はオープンクラスを開きます。
空席ありますのでお問い合わせください。

     ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

誰の心の中にも光るダイヤの素は埋まっているのだと実感できた話です。
当たり前といってしまえば当たり前。
けれど僅か1年半でその内なるダイヤを磨くのは至難の技。
それを見事にやってのけた方の話です。

毎月1回遠くからその方は見えます。
夢の話を1時間トクトクとして帰られます。
飾らず言葉も多くないけれどなんだか夢の話をするのが楽しいらしい。
その方の個人セッションは既に1年半になりました。

初回は、
【レストランのような場所で、
泥棒かなにか悪いことをした人が逃げたので追いかける。
置いてきた赤いバッグが気になっている。
友達と待ち合わせしていた事を思い出し、
エレベーターの中で電話するがなかなかつながらないが、
つながり「1 階ね」と言う】

この夢を聞いてみなさんはどう思われますか。
長年他人の夢を聴き続けてきたわたしには、
この一貫性のない動きが悲しくなります。
この夢主は、
自分の周りで起きる事に
ただ翻弄されているだけの自分に気づいてこなかった人生を生きてきました。
やっとそれに気づけるようになったのでこの夢になりました。
夢は心の現状を表していますが、
その夢の指摘に耐えられる心理状態になって、
はじめてそれに直面する夢をみます。

わたしたち大人も子供を叱るときそうした配慮をします。
理屈がわからない子供を闇雲に叱りはしません。
その子に理解力がついたと判断できたとき叱ります。
そうやってわたしたちは少しずつ成長してきました。
夢の指摘もそれと同じです。
ここから彼女は自分がどういう動きをしているのか少しずつ気づき、
心のうちを他人に話しながら、
自分を反省できる強さを身につけていきました。

この夢を解析すれば、
レストランにいて犯罪が起きれば、
そこがレストランなのでレストランの関係者がいるはずです。
過ちを犯しているらしい人と単なる客の自分との関係をはかり、
大人としての自覚と責任がこの夢主に育っていれば、
瞬時の判断も夢とは違って、声を上げて助けを求めるでしょう。
赤いバッグの中にある財布や免許証を心配しながら、
自分がしっかり見て判断できているわけでもない犯罪者を捕まえようとしている、
この自分の行動の整合性のなさにハッとするでしょう。
近視眼的な善業がどれほど後々面倒を呼び込むか、
この夢主はこれまでそのことを振り返ることはできなかったと思われます。

その自覚が芽生えた、
この夢から始まった自己探求は、
1年半後の先々月、
【会社(介護系)のフロントフロアにいて自動ドアが開く。
災害が起きて避難中。
フロアには人が倒れているので、
他の人に助けてもらって運び出す。
自分のバッグがないのに気づく。
どこかに置いたか盗まれたか。
家に帰って、
バッグに入れておいたキャッシュカードと免許証の安全のために、
電話を掛けて無効にしてもらう手続きを済ます。
そうなると身分を証明するものがないと思っていたら、
「そうだ、パスポートがある。
パスポートを身分証明にしよう」と思いつく。
(場面変わって)職場で排泄の介助をしている。
休憩時間になっても終わらず仕方ないと思っていたら、
同僚が代わってあげるというので代わってもらう。】

この夢を聴いて、
夢療法家としてのわたしはどんなに誇りを持てたでしょう。
自己証明の方法を夢の中で思いつくのですから、
この夢主の成長は確実なものに思えます。

他人のお世話が大好きなこの夢主の仕事は介護職です。
介護が自分の天職と自覚もあり、
この夢からもその確証を得たのではないでしょうか。

他人に手伝ってと頼むこと、
他人の助けを受け入れること。
この夢ではそれが自然にできています。
心を強く育てるには、
この愛の交換ができてこそ成立します。
1年半前の夢では愛の交換はありませんが、
ここでは自然に他人と関わりあえています。

1年半前、猫が死んでいる夢を見て、
落ち葉をかぶせていたこの夢主は、
先日、部屋の中で子猫を見つけ抱き寄せ、牛乳を上げようとします。

「バッグ」と「猫」の変化が彼女の心の成長を表しています。
夢の記録簿は、
自分だけが知り得る通信簿みたいなものです。



posted by 天の鳥船庵 at 14:10 | 夢の活用法

2018年11月01日

誕生日をめぐって

三日前の誕生日は、
天気も穏やかで静かにいつもと変わらぬ日常を過ごすことができました。
26日(金)夕方国道を走る車窓から、
江ノ島上空の一本の天使の梯子が、
本土にその光を照射する姿を写真に収めることができました。

天の鳥船庵は江ノ島神社の田切姫さまにご加護をいただいています。
本土に向けて一条の光を当ててくださったこの現象には、
深く考えさせられるものがあります。

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27日の養成講座初日には思いがけなくお祝いのお花をいただきました。
長く病気のデパートといわれ周りから恐れられていたわたしが、
78歳にしてこのように勉強に集まってくださる方々に囲まれています。
人生って素敵です!

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posted by 天の鳥船庵 at 07:21 | あれこれ