
(はなまつりの極楽寺)
ここ天の鳥船庵に夢を学びにおいでくださるひとの中には、
子供たちに夢を話してもらえるようにと、
いろいろ計画を立て行動する方がいますが、
いまのところ形になっていません。
今の教育事情では教科の中に霊性を学ぶ「霊学」を入れるのは
まだまだ時期尚早なのでしょう。
夢が教える「霊学」と現況の倫理道徳とは明らかに違います。
それについてはまたどこかで記事にできると良いと思っています。
さて、子供が夢を話せる家庭環境のなかで育てば、
子供の心は安定し、
自分のことは自分で決められる子供に成長する例を披露します。
この女の子のお母さんは長く夢を勉強しています。
夢の勉強に取り掛かってからも妊娠出産しいまは3人娘の母親です。
ここに来るまでも色々ありましたが、
今回は「いじめ」をテーマに母と娘の夢の推移もお話ししましょう。
お二人にこのことを記事にする許可をいただきました。
どうぞ多くの方々がこの記事を読まれ、
将来について無用の心配をせず、
新しい学校生活を楽しみ、
なにより個々の霊性を大事に生きてほしいと願っています。

(桜散る参道)
今回は母親のショッキングな夢がはじまりです。
母親のメールから引用します。
ー引用はじめー
今朝(3/2)は次女(小2?)が亡くなる夢で目が覚めました。
夢のことが分かっているつもりでも、いい目覚めではありませんでしたが、
どこか夢をみて安堵している自分もいました。
(著者注:現実での死が起きる場合はこのように直接的ではありません。
夢の中の死は象徴的な出来事だと夢を見ている本人が自覚できていたので、
安堵しています。)
次女は夢の中で病気でもなく、ただ、呼吸ができなくて亡くなりました。
夢の中で、亡くなる前日に次女に怒ったことを後悔していて、
起きてからは自然と優しくできました。
わがままで自由奔放な子だと思っていたのですが、
案外思っていることは外に出せていないのかなと思い、
自分と繋がる部分も感じました。
まだ自分で夢を味わいきれていないところがあり、
先生のお考えを教えていただきたいと思います。
ー引用終わりー
そこで、次女とふたりだけの時に母親は自分の夢の話をして、
母親が叱りすぎたので、
「あなたは何も言えなくなってしまったのね」と詫びてくださいと伝えました。
まだ10歳に満たない子供に、
母親の夢の中で死んだという意味を理解してもらうのは大変かもしれないと伝えました。
そこでこの母親は次女とふたりだけになって、
彼女の手を取り膝の上に乗せて、
「息もできないような思いをさせたのね」と謝ったそうです。
すると娘さんは、少し涙ぐみながら、笑って許してくれたそうです。

(灌仏会(花祭り)の花御堂と誕生仏が本堂前に)
ー引用はじめー
その後、そういえば今日夢を見ていたと3/3に見た夢を話してくれました。
次女の夢本体
「小学3年生で、友達に仲間はずれにされて、
夢の中で4、5、6年生になって、中学校1年生になった時に、
友達に『仲間はずれにしないで』と言ったら仲間はずれにされなくなった」
というものでした。
聞きながら、「ん?あれ?学校で大丈夫かな?」と心配してしまったのも事実ですが、
「自分で友達に仲間はずれにしないでって言えたの凄いね?」というと、
次女が少し安心したようにも見え、
夢を共有できて良かったなと思いました。
前回の講座(3/17)の後に次女の見た夢について、
「中学生まで待たなくていいよ」と先生が言っていたよと伝えると、
「そうなの?」と、
とても安心したような顔つきをしていました。
小学校3年生から中学1年まで仲間はずれが続くのかなと思い
新学期に友達が出来るか心配していたようです。
ありがとうございました。
その後は次女が自分の夢の話をよくしてくれるようになり、
ある朝突然、
「ゲームセンターに行きたいって言ったり、
買いたいものはたまににする!お金貯めとく!」
といいだしたので、
よーく話を聞いてみると
「好きなことばっかりしていたら貧乏になって
目玉焼きもなんにも食べられなくなる夢を見た!
もうしない!」といいだしたのです。
最近の私と夫は
次女にお金の大切さや食べ物の大切さを理解してもらおうと苦戦していたんですが、
親がとやかく言うよりも、
たった一度の夢のほうが圧倒的な説得力だったようです。
夫も「夢すごいな…」と驚いていました。

(花御堂のお釈迦さまが天上天下唯我独尊のお姿で)
余談なのですが、
このメールを入力し終わったところで、
鈴の音が聞こえたのでなんだろうと奥の部屋を見に行くと、
何故か神棚に飾っていた、
次女が昨年七五三を鶴岡八幡宮でしたときにいただいた破魔矢が
滑り落ちてきたようで2段下の場所にありました。
とりあえず、元の場所に戻したのですが、
何かこのメールが大切だと伝えているのかなと思いました。
よくよく考えてみたら、
次女が夢を見た日は3/3のひな祭りで女の子の成長を願う日で、
粋な夢だなぁと思ったのですが、
調べてみると、七五三も
7歳は神の子から人間として現世に完全に誕生する
女の子の大きな祝いの歳だそうで、
彼女の成長に気付くように言ってるのかなぁ?などと思いました。
ー引用終わりー
ここでこの話に解説をしても蛇足にしかならないとは思いますが、
大切なところ、霊性発達の大事な点についてお話しします。
次女は夢の中で友達に「仲間はずれにしないで」と言えました。
この言葉を自分の意志で言えたことがとても大切です。
自分の気持ちを自分の言葉で意志通りに言える力を夢で獲得したのです。
このエネルギーはこの世に持ち帰ることができます。
彼女は夢の中で得た強さをこの世に持ち帰ることができました。
当然目を覚ました彼女はそれまでの女の子からは脱皮しています。
これが霊的成長を成し遂げることです。
そこでそれまでの彼女と違う彼女を目に前にしたお友達も、
彼女への態度を変えるでしょう。
それが夢の力です。

(甘茶を戴きました)