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この記事は、翻訳した「ドリームブック」の付録記事を再度解説しているものです。
実際のわたしの夢日記を半年に渡って解読しています。
いまは絶版なのでそれを再度みなさんにお見せしています。
全部で8回あります。今回は3回目です。

イラスト・3

【夢本体】6月23日
目的地に行くのに交通手段がないので、オートバイを持っている男性に乗せてくれるように頼んでいる。彼は、2階のポーチの広いところに7時にいるからと親切に言ってくれる。
わたしと一緒にいた中年女性は、それを聞くとさっさと、右手奥のトイレに駆け込んだ。わたしはぐずぐずしていてその機会を失う。彼女はこのホテルの従業員で、ベテランらしい。
わたしがうろうろトイレを探し、やっと内装中の客室のトイレを使おうとしたら、身内のものは、こっちの小さなトイレを使うようにと指し示す。そこは狭く汚れていて、使いたいとは思わない。
そんなこんなで、気がついたら7時15分。すっかり約束の時間は過ぎてしまった。あの目的地に連れて行ってくれる男性は、まだポーチにいてくれるだろうか?
【夢のメッセージ】
心配をしすぎて、からだに症状が出る程に悪化しているかもしれません。症状に出る前に、通常の手だてをしなかったので、症状が出てしまえば、専門機関に解決策を委ねるしかないでしょう。
【雑感】
この日は日曜日で、婚約者のところで目を覚ましました。目を覚ました時点で、これはもしかしたらと自覚がありました。知らない町で医者を捜すのも面倒ですが、何よりまだ少し遠慮のある彼に、「膀胱炎らしい」と伝えなくてはならないのは、気の進まないことでした。
夢ははっきり膀胱炎で手当が必要だと、伝えてきています。
絵に描いてみると、女性の身なりからも、そこが水に関係しているとわかります。この夢のおかげで覚悟を決めて、ふたりで病院に行きました。そして彼が嫌な態度を取ったり、イライラすると、そんな彼におびえて直に体調を崩す自分のパターンが見えるようになりました。そんな自分を卒業すべく、自分の怒りをそらさず、自分の感情の流れをじっくり味わい、頃合いをみて彼にわたしの思いを伝えました。
少しずつ、このレッスンに立ち向かっています。
【今思うこと】
「夢のメッセージ」として書いたものは、
かなり乱暴な結論だと反省しています。
ここで改めてどうしてこの結論に至ったかを解説してみましょう。
けれどその前に、
今読み返してもこの夢の構成が完璧だという思いに衝撃を受けています。
普通夢は場面で見ますが、その情報量はそれが一瞬だとしても膨大です。
この夢の場合人生の伴侶にと考えている相手はまだ見知らぬ人です。
そのことでこの夢が2人にとって試金石であったこともわかります。
どの夢も注意深く見れば、
Body mind & spirit のレベルでメッセージが来ていることが分かります。
この夢は特に、表面「膀胱炎になっている」という知らせなので、
身体(body)への警告です。
その原因を作った心理状態(mind)もはっきりと知らせています。
更にその奥にある霊的あり方(spirit)まで示しています。
特に、この夢のように身体に症状の自覚があり、
早急に対処しなければならない場合は、
病状を含んだ自分の全体像が見えるように、
原因となる心理状態が場面に組み込まれているのが普通です。
その理由は、
病状の原因を知らされると、
その原因を知るだけで心が軽くなり、
自分のあり方に合点が行って、
冷静に治療に取り組めるからです。
これは夢が示してくれる優しさであり恩寵です。
夢は大抵改善点を指摘して、
それに取り組むようにととても厳しく迫ってきますが、
その土台にある気遣いはこのようなものです。
では、具体的な解説を始めましょう。
夢本体:〔目的地に行くのに交通手段がないので、
オートバイを持っている男性に乗せてくれるように頼んでいる。
彼は、2階のポーチの広いところに7時にいるからと親切に言ってくれる。〕
解説:目的地はこの場合、症状が自覚されているので、病院となります。
日頃の生活圏でないところで病院を探すのは心許ないことです。
知り合った頃彼はオートバイに乗っていました。
よく2人でツーリングに出かけたものです。
しかし夢では彼を「オートバイを持っている男性」として、
知己だとしてもそれほど親しくない人として登場させています。
その人に「頼む」というのが、
わたしとしては不思議に積極的です。
これがキーポイントなのでしょう。
実際勇気を振り絞って「病院に行きたい」と言ったのですから。
彼は黙って病院についてきてくれました。
内心はどうだったでしょう。
この数ヶ月後ぐらいに、
「2人で宝探しをする夢」を見ているので、
恋愛の道筋は丁寧にプロセスを踏んで、
人生の伴侶としてふさわしいかを吟味していくことなのだと改めて感心しています。
夢は性をとても大切にします。
ですから恋愛のあり方については、
厳しくも優しい配慮をしてくれるのが夢です。
夢本体:〔わたしと一緒にいた中年女性は、
それを聞くとさっさと、右手奥のトイレに駆け込んだ。
わたしはぐずぐずしていてその機会を失う。〕
解説:夢では時間的には前後していますが、
トイレに行くのにぐずぐずしていたから膀胱炎になったのです。
夢本体:〔彼女はこのホテルの従業員で、ベテランらしい。
わたしがうろうろトイレを探し、
やっと内装中の客室のトイレを使おうとしたら、
身内のものは、こっちの小さなトイレを使うようにと指し示す。
そこは狭く汚れていて、使いたいとは思わない。]
解説:ホテルのベテラン従業員は、私のシャドーのようです。
このふてぶてしいまでの自分の必要を通す中年女性がわたしだったら、
膀胱炎にはならなかったでしょう。
「2人で宝探しをする夢」では元気な黒人の中年女性が宝探しのやり方を教えてくれます。
この女性もわたしのシャドーです。
生きるにはこのくらいの度胸も必要だと夢が教えてくれているようです。
夢本体:「そんなこんなで、気がついたら7時15分。
すっかり約束の時間は過ぎてしまった。
あの目的地に連れて行ってくれる男性は、
まだポーチにいてくれるだろうか?〕
解説:彼に病院に行きたいと言って、
連れていってもらいました。
だから彼はポーチで待っていてくれたのです。
朝の7時に待ち合わせをしています。
朝の7時は、この人生を1日に見立てたら、
人生の本格始動の直前でしょうか。
人生が始まったところでしょうか。
彼は少なくとも15分以上待ってくれました。
彼が待ってくれた時間はどんな意味があるのか考えてみました。
こうだったらうれしいという答えは、
この結婚で私の人生がはじまったと考えることです。
わたしは結婚を二度しています。
最初の結婚は自分にとってどういうものか、
まだ良く分かりませんが、
少なくとも現在の夫との生活は7時15分過ぎにはじまったようです。
つまりここからが本格人生のはじまり。
15分以上の空きはありますが。
結婚生活は魂磨き。
相手が自分の最高の理解者でいるところから結婚は始まります。
しかしすぐに結婚生活は、その理解者が最悪の非理解者になります。
ここに来て初めて結婚生活が魂磨きになります。
ベースは最高の理解者で始まっているので、この関係は厄介です。